こんにちは U-style です
本日はグスタフ・フォス氏の『日本の父へ』という結構古い本をご紹介します
日本の教育現場を40余年間見つめてきた栄光学園理事長が、自信を失った日本の父親と、将来親になる若者たちに語る家庭教育論。——新潮社HPより
教育者の森信三先生のご著書で紹介されており、拝読した一冊です
二児の父として、あるいは教育という観点においても非常に参考になる書でした
「いいかね。倅が何をしているのか、何をしたいのか——それはお父さんと関係のないことではないよ。倅のやりたいことを認めるか認めないか、それを決めるのが父親なんだ。父親の務めなんだよ」
父が著者だけでなく、友人に対してもしっかりと議論をしてくれたことを回顧しています。
全編を通してですが、父親として子供としっかりと向き合うことの重要性を説いておられます。
父親や母親は、その日にあったこと、失敗したこと、楽しかったこと、悩んだり心配していること、あるいは今度やってみたいと思っていることなどを、子供の前で、子供をまじえて語り合うべきなのである。(これは子供を信頼していることのあらわれでもある。)
これは何もこの場面に限ったことではないですね。
つまり、どんな仕事をしているのか、それは大した問題ではない。いかにその仕事をしているかによって、その仕事は充実したものとなるし、人間の喜びや、自己のそして人間の社会的価値も決まってくるのである。そのことを、父親は自分の身をもって、具体的に示さなくてはならないのである。それによって、家庭のため、社会のために努力をしている父親の本当の姿を子供に認識させることができれば、父親を単なる月給運搬人だとする悪口は自然に消えてしまうだろう。
究極はここだと思います。
自分自身もこのことは忘れずにいたいと思いますし、
知り合いで最近転職する子がいるのですが、この意識は大切にがんばってほしいですね。
父親というものは、面と向かって息子を論破することもあろうが、後姿でも息子を強引に引っ張ることができるのである。
一つはコミュニケーション下手なゆえの説明を放棄したもの。
もう一つは教えることは簡単だが、愛情をもってるがゆえのあえて背中で語るものがあるのかもしれません。
ここだけでもいろんな考察ができますね。
ちょっと研究してみます。
よくあることではあるが、親が子供の将来について描く設計図と、子供自身の夢との間に、大きな隔たりの生じることがある。これは当然のことであって、たとえ子供の歩もうとする道が親の希望と異なっても、その道が子供にとって幸せへの道ならば、それを選ばせるべきなのである。己の幸せを開拓するのは己自身をおいてほかにないのである。私は、両親は心から喜んだとは思わないが、しかし、辛さに堪え、自分たちの犠牲を忘れて、私の進む道を祝福してくれた。「人間は誰でも、自分の幸福の鍛冶屋である」。
いまはこの「幸福の鍛冶屋」という言葉がすごく染みます。
幸せに生きることによって、家族を幸せに養うことによって、これまでかけてきた迷惑を、
育てていただいた苦労を、受け継いできた恩を
少しずつ返していければと。
エコノミストの語源をギリシャ語に求めると、「家を治める」という意味なのです。
深いですよね。
ためになります。
たまにはこういった名著に触れるのもいいですね。
今父である人、そしてこれから父になる人に オススメの一冊です。
最近読んで良かった本
ありがとうございます